「奢らせるうえにパシらせるとか、どんだけ上からなんだよ」
「快斗が青子にかまってくれなかったからです!」

そう言うと、青子はぷいっとそっぽを向いてしまった。
横顔でも、頬が少し赤くなっているのがわかる。
かわいらしいことを言って拗ねている青子が愛しくて、思わず後ろから抱きしめた。
青子は逃げることも抵抗することもなく、首に絡められた俺の腕に頬をうずめてきた。

「ったく、しょーがねーなー。奢ってはやる。だけど付き合え」
「えー、寒いし・・・」
「俺といっしょに過ごしたかったんじゃねーの?」
「そ、そう言うんじゃないわよ!ああもう、わかったわよ、いっしょに行こっ」
「そうそう、苦しみはわかちあっとかねーとな」

青子は俺の腕を振りほどき、でも少し名残惜しそうにこたつから出てきたけれど、それは俺も同じである。

「よし、さっさと行って、さっさと帰ってこようぜ。今夜は飲むから付き合えよ」
「えー、青子は甘いものが・・・」
「だったら、カルピスチューハイでも飲んどけ。甘いぞ」

そこらにあった上着を適当に羽織り、俺は青子を促して、コンビニへと向かった。

 


さっさと帰って酒盛りしよう!