ずっと、ずっと



新一がすき。

この気持ちはずっと変わることなんてなくて、変えることなんてできなくて、会えない今のほうが、気持ちが募るばかり。

ちゃんと帰ってきたら、たくさん話ができるようになったら、あれもしよう、これもしたい、あれも言わなくちゃ、これも聞かなくちゃ・・・
待ち続ける日々のぶん、増える思いを指折り数えて待つけれど、新一が戻ってくる気配はなくって。

気まぐれにくれる電話やメール。
気づけばいなくなっているけれど、全く会えていないわけじゃない。
短い逢瀬だけれど、わたしのこと、ちゃんと気にしてくれている。
はっきりと言葉にしなくても、たぶん、気持ちは同じところにあるってわかるのに、そんなんじゃ足りなくて、全然足りなくて。

私の知らない新一の時間が増えるたび、指折り数える日々とことがらが増えるたび、おんなじくらい私の中で増えてゆく不安。
ねぇ、どれくらい待てばいいの?

ずっとこのままかもしれない、なんて。




でも、ね。

「蘭、ねーちゃん?」

ほら、どうしてだろう。


君の声が、私を見つめる瞳が、あなたという存在が、私に待ち続ける力をくれる。
夏の海を渡る風のように、暖かく、柔らかく。
抱きしめているのは私なのに、抱きしめられているような、包みこまれている気分になる。

夢でみたあなたの姿にせつなく目覚めた朝も、メールの返信がなくて落ち込んだ日も、短い電話の後、さみしくて不安な夜も、君の風をいっぱいに受けると、前を向いてゆくことができる。

まだ、大丈夫。

だから、君に、たくさんのありがとうを。




祝!江戸川コナンの日 6th


この日が近付くと、いつも江戸川が好きだ!と再認識させられます。
今回は特に時間がなくて、短いうえに消化不良になってしまいましたが、それでもたくさんある歌の中でいちばん好きな歌のイメージで書いたお話なので、気持ちだけはたくさんこめて書きました。
夏(新一)を待つセイル(蘭ちゃん)に進む力をくれる風は江戸川なんだよ!という、ナカナカ痛い感じで・・・

江戸川が好きだ!こういうのが書きたい!と思っていても、日々に追われてなかなかできず・・・そんな私よりもずっとご多忙な中、いつも企画を立ち上げ、私に江戸川愛を放出させて下さる機会を下さる、MIMIさん、来夢さん、六花さん、ほんとうにありがとうございます。
そして、自己満足な拙文をここまで読んでくださったみなさん、ありがとうございました。

2009/10/5 ミシマナミ


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