ここが好き



「ねぇ」
「ん?」
「ど、どうして快斗はいつもそういうこと聞くの?」
「そういうことって、なんだよ」

わかっているけど、どうしてもいじわるしたくなる。

「その、気持ちいいか、とか。ここ、スキか、とか」

ぽつぽつと言葉を紡ぐ唇と同じくらい、頬が赤い。
ぶぶ、トマトみてー。
そんなに赤くなるくらい恥ずかしいんだったら、聞かなきゃいいのに。

「だって、聞かないとわかんねーだろ」
「なっ、そ、そんなの別にいいじゃないの!!」
「だって、どうせやるならどっちも気持ちいいほうがよくねーか?」
「そ、そりゃそうだけど・・・じゃあ、快斗は?」

上目遣いのに睨む、その視線で見つめられるのががたまらなくスキだ、なんて。
言ったらコイツどうするんだろうか。

「俺は、青子にだったら、なにされても気持ちいいけど」
「なっ・・・」
「たまには自分からキスでもしてくれんの、青子ちゃん?」
「なななななななにゆってんのー!!」

そういいながらも、どうしようかと迷っているのがわかる。

ゆっくりと近づいてくる、唇。
青子のこういうところも、たまらなく好きだ。


2005/1/28


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