バスタイム



「この近くに、スーパー銭湯ができたらしいですよ」

それは土曜の昼下がり。
おもむろにそう切り出したのは光彦だった。

「スーパー銭湯ってなんだ?」
「知ってるよ!いろーんなお風呂があるんだよね♪」

そういって、歩美がニュースで見たという知識を披露する。

「最近、そういうの多いみたいですね」
「おもしろそーじゃん、今晩みんなで行ってみねーか?」
「大っきいお風呂って気持ちいいよね。行こうよ、哀ちゃん」
「私はパス。あまり体調もよくないし」

さっそく興味を示した元太の提案は約1名にはさっくり切り捨てられたが、残りの2人は行く気満々のようだ。
ちなみに、コナンは当然のようにメンバーに入れられていて―― 確認してはいないけれど、いつもなぜだかそういうことになってるから確実だろう。

「でも・・・女の子歩美一人じゃお風呂さみしいな・・・」

確かに、この参加メンバーでは女風呂は歩美一人になってしまう。
小学一年生とはいえ女の子、男風呂に一緒に入るわけにはいかないだろう。
むぅ、と、ちょっと考えた後、歩美はくるりとコナンのほうを振りかえって、いいこと思いついちゃった!という表情でこう言った。

「そうだ!蘭お姉さんも誘おうよ。ね、いいでしょコナン君!」
「・・・・・・へ!?」
「よーし、じゃあ一旦帰って風呂の用意して集合な!」
「コナン君、ちゃんと蘭さんを連れてきてくださいよ〜」

罪のない笑顔でくるりとコナンのほうを振り向いて。
罪のない笑顔で3人は走り去って行った。

銭湯・・・蘭と・・・。





それから3時間後。


「じゃあ、後でね、コナン君!」
「先に出たら、休憩室で待っててね」

そう言って、2人はにこやかに女湯へと消え、残された3人は男風呂へと向かった。



「よーコナン、なんかさっきから機嫌悪ィよなぁ」
「さては、蘭さんと一緒に入る気だったんじゃないですか」
「バーロー、んなワケねーだろ!」

きしししと笑う二人にそっぽを向いて応えた彼の顔が赤かったのは、のぼせたからと言うだけではなさそうだった。

2005/05/11

いっしょにお風呂入った時のこととか、思い出したのでしょう。えっちいな!


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